パリに住んでいる大学時代の友人、Mさんはシンプルだけれど、豊かに暮らす事の名人です。
彼女のアパートや田舎(パリ郊外)の別宅に招待されて行ってみると、趣味のよい、それでいて人を緊張させない心地よさがあちこちにちりばめてありました。
ライターの彼女は仕事で世界中の国々を旅しているので、色々な国の小物や調度品が見られます。
ニューカレドニアで仕入れた布で作ったテーブルクロスの上に、中近東のマーケットで買った赤い入れ物(塩を入れていました)、アフリカのどこかで買ったハリネズミの針を楊枝に使ったりと、とても素敵です。そしてそれらすべての物に、旅の思い出があって話が弾みます。
週日はパリの小さなアパートに暮らしているので、週末はのんびりと家で暮らしたいと、田舎の農家の古い家を格安で手に入れたそうです。ここはパリから車で2時間ほどのところ。
古い家なので、かなり手を入れないと住めない状態で、自分や友人達とじっくり時間をかけてここまでにしたそうです。彼女の趣味のよさが、家の中にあふれていて、本当にすてきでした。
外でアペリティフと言われ、どこにでもあるような椅子とテーブルの上に、ポテトチップスとワインだけ。でも、のどかで空気のいいお庭で、おしゃべりしていると夕暮れになり、近くの古い教会から鐘の音が響いてきます。
夕食は、近くの農家から買ったサラダ菜にチーズとオリーブ、庭に生えているハーブ入りのドレッシングをかけただけのサラダに、マルシェ(ファーマーズマーケット)で仕入れたソーセージを焼いて、バケットにワイン、農家で仕入れたキャンタロープメロンがデザートです。
料理に時間をかけず、みんなで楽しく話に興じる週末を過ごす、こんな生活は悪くないなあと感心しました。
お金をかけず、シンプルで、ちょっと工夫をする事で生活を豊かに楽しむ事が出来る事を、彼女は教えてくれます。
マダム
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